先日、息子と神保町に行き、書店めぐりをしました。
2時間ほどかけて、いろいろなコーナーに立ち寄りました。
民俗学コーナーでは息子は南方熊楠の分厚い9000円ぐらいの本を手に取り「スゲー!」を連発し、
ケルト神話やケルト語辞典を眺めながら、将来ネタとして使えそうと見入り、
宗教コーナーでは呪いやまじないの本をパラパラめくりながら「あ、これ知ってる、あ、これ知らない」とブツブツ。
数学のコーナーでは、暗黒通信団発行の円周率が100万桁まで掲載されている小冊子がカッコいいというので、それを買ってあげたり、格闘技のコーナーでは「発勁」の本の図説を見ながら、「うーん、やっぱりよく分からん」。
教育書のコーナーでは『年収2000万稼ぐ子供の育て方』を手に取り、子供のゴミ捨ては年収1200万コースかぁなどと溜め息をついたりしていました。
実際に2000万稼げる、稼げないに関しては、私にとってはどうでもよいことなのです。
むしろこの本の良いところは、書いてある内容をネタにして、子供をその気にさせることが出来るということですね(笑)。
たとえば、先述したゴミ捨てに関しても、「この本によるとゴミ捨ては年収1200万コースだから、それ以上の年収を望むのであれば、当然やるよな?」といえば、現金な子供は自ら進んでゴミ捨てをするようになるかもしれない(笑)。
実際、我が家は私も女房も息子も気づいた人がゴミ出しをしているのですが、この本を読んで以来、息子は積極的にゴミ出しをするようになったので、私も女房も面倒なことがひとつ減りました(笑)。
全部で100の項目が書かれているのですが、年収600万コース、800万コース、1000万コース、1200万コース、2000万コースと章が分かれているところが面白い。
たとえば、「挨拶をマスターすべし!」は600万コース。
ま、これ基本ね。
「姿勢は人生を変える」は800万コース。
息子の場合、小学4年生ぐらいまでバレエをやっていたので、「お、俺は姿勢いいから大丈夫だぜ!」だし、「写真の多い図鑑を与えよ」の場合も、置き場所に困るぐらい図鑑を買い与えていたので「これもOK」と息子は喜ぶわけです。
年収1000万コースには「体罰も重要です!」という項目があったけど、そういえば私は、もう何年も体罰は与えてないな〜。べつに体罰与えるほどの悪さをしてないからね。
私はむやみやたらな体罰には反対ですが、時と場合によっては必要だと考えてもいます。このブログを立ちあげの頃にそのことを書いたら過敏に反応したオッサンもいたことも今となっては懐かしき思い出です。
書いた趣旨は、体罰云々よりも、親が子を叱る際には「本気感」が大切で、時には体罰も辞さないというほどの気迫と覚悟が必要なんだということだったんですけどね……。
どうも「体罰」という言葉をクローズアップすることによって私のことを「暴力野郎」というイメージに仕立てあげたかったみたい(セコッ!)。
ま、こんなくだらないところで揚げ足を取られる脇の甘さが、私の場合1000万コース程度の人生なんでしょう(涙)。
それはさておき、年収1200万コースになるとハードルが高くなってきて「1年で本を100冊読ませろ!」「1円をケチる姿を見せよ!」などの20項目。
本に関しては100冊ぐらいだったらなんとかなりそうですが(家は本の山ですから)、1円をケチる姿は、私自身の問題ですね。けっこう湯水のごとく無駄遣いしちゃいますから。
節制、節約、もっとケチになれ。
もう10年以上前から自分に言い聞かせているのですが、うーん、なかなか難しいものです(笑)。
お金は稼ぐよりも使うほうが難しいとよく言われていますが、最近はその言葉、かみしめています。
「年収2000万円コース」になると「5年日記をつけよう!」「7歳までに500冊、10歳までに1500冊読ませ世!」と、なかなかクリアするのが難しい課題になってきています。
というか、10歳までにすでに1500冊読んでないのでクリアしてませんが(笑)、でも、これからそれぐらいの量を読むぞ!ぐらいの意気込みで読書をすればいいやと息子は思ったそうなので、読書へのモチベーションがこのような本に書かれていることであっても、とにかく「やる気」になってくれればOKなんじゃないかと。
子供の教育を金銭に換算するなんてケシからん!と真面目な方は思われるかもしれませんが、この本は親が読んで子供にさせようと躍起になるよりも、むしろ子供に読ませてゲーム感覚で、「あ、これ当てはまる、これは当てはまらない、よしやろう!」とその気にさせると面白い本だと思いますよ。
実際、息子は単純だから、この本に書かれた内容のいくつかを自から実行しはじめてますし。
興味のある方はご一読ください。